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神奈川新聞「かながわの本」スペイン外交

神奈川新聞「かながわの本」 2010年8月刊

『徳川家康のスペイン外交ー向井将監と三浦按針』 鈴木かほる著

   sad 国際貿易港浦賀の謎解き  bleah

 横須賀市浦賀は、ペリー来航の地として知名度が高いが、徳川家康の企画により、国際貿易港の役割を担ったことは、あまり知られていない。浦賀の名が、欧州までとどろいた期間は短く、貿易量もわずかであり、史料が乏しいことから、解明されていない部分が多い。
 著者は、浦賀を拠点とした家康のスペイン外交に光を当てた。家康の戦略に基づき、外交顧問のウイリアム・アダムス(三浦按針)、幕府船奉行の向井兵庫頭政綱・将監忠勝父子が活躍する姿が浮き彫りにされる。
 いくつかの重要で興味深い謎について、著者は解明を試みている。まず、家康は、なぜ、スペインとの外交に固執したのか。そこには、幕府の財政基盤を支えるためのある狙いがあったとする。
 また、家康が、為政者として日本史上初めて外国人の外交顧問に三浦按針を雇った理由についても、知識、宗教、性格など、多角な考察を加えていて、読ませる。朱印状の仲介をはじめ、浦賀貿易の統括者である向井氏が果たした役割も興味深く、往時のにぎわいを想像させる。
 家康が按針に命じて建造させた「サン・べナペンツ―ラ号」が、1610()年、浦賀からメキシコに向けて出帆してから、今年は400周年に当たる。
 著者は、横須賀市在住。
 (新人物往来社 ☎03-3221-6032、本体価格2800円)

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